導入事例

2024.08.27

OSGコーポレーション、『DRIVE CHART』導入翌年には事故が3割減 ――脇見、速度超過を「ゼロ」に…社員の意識を変えた安全管理の進化内容とは

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 浄水器、電解水素水(アルカリイオン水)生成器、次亜塩素酸水(除菌水)生成器など、「水」に関する様々な事業を展開するOSGコーポレーション。家庭用・業務用・産業用・衛生管理製品と、水にまつわる多くの機器を扱っています。

 機器に必要なのがメンテナンスです。本体の点検やカートリッジの交換など、97.3%という高い顧客満足度を支えているのが、OSGコーポレーションのメンテナンススタッフです。1970年の創業以来変わらず、1軒1軒訪問し点検・交換・修理を行っています。



 そうなると必要なのが社用車。大阪本社をはじめ、札幌、東京、名古屋、福岡など全国8か所の支店・営業所で約100台の車両が稼働しているといいます。その安全対策のために、2022年2月から順次導入したのが『DRIVE CHART』。約2年半でどのように運用し、どのような成果が出ているのか、総務部 係長の藤谷 亜佐美さんに聞きました。

会社名 株式会社OSGコーポレーション
業種 浄水器など生活密着型商品の開発・製造・販売
保有車両数 約100台
導入時期 2022年
導入理由 管理者、運転手双方の安全意識を向上させ、リスク運転や事故を減らすため

脇見、速度超過…「意識して自分で直せるリスク運転」を減らしたかった

――『DRIVE CHART』を導入された際、どのような課題を抱えていたのでしょうか?
 私の前任の者が導入を担当しました。当時、軽度なリスク運転――つまり意識して自分で直せる、やめられるリスク運転をなくしていけたらということで、運転手本人と管理者の安全意識を向上させるために導入したと聞いています。

 たとえば「脇見」。『DRIVE CHART』の前にもドライブレコーダーは付いていたのですが、ちょっとぶつけたりというような事故の原因を調べると、メモを見ているといった不注意など「意識して自分で直せる、やめられるリスク運転」が多かったんですよね。

――それで、特に「脇見」については厳しく運用しようと。
 『DRIVE CHART』導入当初から、会社全体の重点項目に設定してコンプライアンス会議でも取り上げるようにしました。また脇見警報を検知した社員へは個別に状況確認をおこなったりしています。

 指導内容は、1回目の検知で1日間の「社内免停」。2回目以降は、1週間の社内免停、上長からの個人指導、部門責任者からの個人指導など、とにかく危機感を持ってもらうように管理者にも動いてもらっていますね。

 また、高速道路での移動も多いので、特に一定以上の速度超過については、「脇見」と同じ指導を行っています。他にも、一般家庭や店舗さんでのメンテナンスのため、生活道路を通ることもあるので、定期的に「安全運転講習会」を行って意識を高めるようにしています。

――成果のほどはいかがでしょうか?
 当初よりリスク運転はだいぶ減っています。月によりますが、導入当初からおおむね「脇見」が6~7割、「速度超過」は5~6割ほどは削減できています。ただ、本来はゼロにしたい。どうしてもスマホのナビを頼ってしまうクセがある人がいるなど、その意識が変わらない社員も一定数いるんですよね。

 ただ、脇見警報が鳴るので、そこで「ハッ!」と気づいてくれることもあります。そこで自分の運転を見直してくれたり、「鳴ったんだけど」と連絡をくれる社員もいたりします。リスク運転時の「見直す」「振り返る」というのはだいぶ浸透してきていると思います。

 実際の事故に関しても、2022年の導入当初と比較すると、1年で3割ほど削減ができました。ただ2024年は昨年より少し事故が増えてしまっているので、より一層の改善をしていきたいと考えています。

『DRIVE CHART』で検出したリスク運転映像を、安全講習会に活用

――全社での講習会などもやっていらっしゃるとか。
 私の上司が話す社内の講習と、保険会社の方や警察などの外部の方にご協力いただいく講習と2種類ありますね。社内講習は社員が入社した際に開催、外部講習も年に1~2回開催しています。

 講習会の内容を作る際にも『DRIVE CHART』のデータを活用しています。期間中にどのようなリスク運転が多かったとか、実際に社内で起こったリスク運転動画にモザイクをかけて活用するなどしています。

 また、リスク運転動画だけでなく、過去の事故動画を講習会で活用することもあります。最近でも中途採用者や社歴の浅い社員を対象に研修を行いましたが、身近に「自分ごと」として感じやすいというところもありますし、どこに気を付けるべきでしたか?といった話もしやすいです。

 『DRIVE CHART』には、遠隔で簡単に指定した日時の動画を取得できる「遠隔動画取得」という機能があるので、講習会の際の動画もそうですし、個別指導の際にも車内・車外の動画で状況が把握できるのはすごく役立っていますね。

 また、全国に拠点があるため、「遠隔動画取得」のおかげで万が一事故が起きても保険会社に状況が共有しやすいです。破損状況など、客観的な動画がWeb画面上ですぐに取得できるので状況把握・対応がしやすいですし、後々の原因究明と対策・指導にも活用しています。

 各拠点で任命している事故削減に取り組む交通安全委員から『DRIVE CHART』のデータを求められることもありますよ。各社員のリスク運転に関する情報がすぐに渡せるので、すごく助かっていますね。上司も部下の運転のクセが把握できて、指導しやすいと伺っています。

優秀ドライバーの「表彰制度」や、グループでの“コンペ”も

――現時点での課題はありますか?
 やはり「脇見」と「速度超過」をゼロにしたい。意識して直せるリスク運転だと思うので、目標は高く設定しています。特に最近は中途採用で新人さんも多く入社されているので、実車講習などは行っているんですが、運転に不慣れでリスク運転に繋がってしまう社員も見受けられます。

 あとは16年目以降のベテラン社員ですね。脇見警報が鳴っても慣れてしまっている人も時々います。直属の上司に指導してもらったり、ヒヤリハットの動画などは拠点長会議で話してもらったりと、厳しめにチェックしています。

――そうした課題を解決していくための、これからの展望を教えてください。
 罰則をつけるのは楽なんですが、褒め称えるのは難しかったりするので、そちらを何とかしたいなと。もちろん現在も表彰制度はあります。月平均16日以上走行している社員の中で、対象の期間中に①リスク運転が一定数未満、②毎日の酒気帯び確認ができていて、③無事故の3条件を満たしている方は「優秀ドライバー」として賞品をプレゼントしています。

 さらに踏み込んで、たとえば部署を超えて『DRIVE CHART』のリスク運転数を平均化して、優秀なドライバーとリスク運転の多いドライバーをグループにしてコンペを行うとか。おそらく良い運転をしている社員は、気を付ける点や改善する点など独自の観点があると思うんです。それを教え合うような関係やコミュニケーションが作れる企画があっても良いかなと。

――新人の方もベテランの方も、改善するモチベーションが上がりそうです。
 『DRIVE CHART』のカスタマーサクセスの皆さんからも、毎月分かりやすく社内で発信しやすいデータをいただいていますし、複数支店のデータ一括ダウンロードの機能も新たに追加されると聞いています。「チーム管理」の機能もできるそうで、より状況の把握がしやすくなるので、分析に時間を使って、安全意識を高められる良い企画を打ち出せたらと思っています。

 あとは、他社さんがどのように『DRIVE CHART』を活用されているのか、事例を伺って参考にしたい。『DRIVE CHART』を導入されているということは、似たような悩みを持っていらっしゃるはず。交流会や事例集などでの情報を参考にして、目標に少しでも近づけるようにこれからも活用していきたいですね。

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