Safety Driving Goes Next
2024.11.06
【Safety Driving Goes Next|Vol.2 マルホ】本社と現場の連携で進めた安全運転管理改革。『DRIVE CHART』で目指す更なる事故削減
インタビューシリーズ「Safety Driving Goes Next」は、社用車の事故削減・安全管理の取り組みについて、各社の想いや取り組み内容をご紹介いただく連続企画です。多様な業界のリーディングカンパニーが実践する事故削減の取り組みが、多くの企業の社用車管理の参考になり、社会全体の安全意識のアップデート・交通事故の削減に繋がることを期待しています。
今回は第二弾として、次世代AIドラレコサービス『DRIVE CHART』を活用して交通事故の未然防止に取り組むマルホ株式会社より、総務部 サステナビリティ推進グループ 浦野 智嗣さん、営業戦略部 営業管理グループ グループマネージャー 吉岡 和則さんにお話を伺いました。
課題・背景
・製薬協(日本製薬工業協会)の事故防止研究会で同業他社よりも事故が多いことが判明
・営業活動の質向上と事故削減をトレードオフの関係にせず、同時実現することを目指した
取り組み内容
・様々な取り組みを行う中、内カメラ付きテレマティクスの導入に注力
・総務と営業が連携し取り組みの意義を粘り強く伝え、MRの安全運転に対する意識を醸成
今後へ向けて
・『DRIVE CHART』導入によって、事故件数、リスク運転の削減を推進
・MRと営業所長による自主的な振り返りなど、事故削減に向けて一段階上の運用を目指す
安全運転管理強化に向けて営業と総務が強固に連携
浦野様:私は総務部に所属しており、社用車の車種選定や安全装備の手配、安全運転研修などを担当しております。7~8年程前、製薬企業が加盟する製薬協(日本製薬工業協会)の中で運営されている事故防止研究会に参加しました。
そこで他社様と比べて、重大事故には至らないものの当社の交通事故の数が多いという事実が判明しました。その結果を受けて、経営層から更なる安全運転の強化に向けた取り組みの指示があり、全社での取り組みがスタートしました。
事故報告書の改定や、研修の拡充、先進安全装備を備えた車両の標準化など、様々な取り組みを進めていったのですが、最も大きな変革は車内カメラ付きテレマティクス(通信型ドライブレコーダー)の導入でした。
当時はバックカメラについては普及が進んでいましたが、「車内にカメラを付ける」ということについてまだ一般的ではなく、営業現場の心理的ハードルも高い状況でした。
吉岡様:私は営業戦略部営業管理グループに所属しており、営業部門のバックオフィスを担当しています。効率的で質の高い営業活動と安全運転の強化が、トレードオフになってはならない、両方を同時に実現する、ということを目標にしていました。
製薬企業は生命関連企業と言われます。会社として病気で苦しんでいる方々を救うという使命を持っており、社員一人ひとりも共通してその意識を持っています。
車内カメラ搭載への心理的ハードルに対して、安全の強化という使命・目標を理解してもらう。そのためには、伝え続ける粘り強いコミュニケーションに尽きると思います。
経営層・支店長・営業所長という様々な立場からの発信に加え、私どもも各支店へ時間をかけて何度も伝えていく中で、だんだんと安全運転に対する意識が醸成されていったように感じます。
AIドラレコ導入で事故対策の更なるレベルアップ
浦野様:当社には「人を大切にする」という企業文化があります。安全を大切にして、事故を減らすということももちろんですし、社内の連携、人と人とのコミュニケーションも大切にしている会社です。
一部署で完結するのではなく、みんなで知恵を出し合いながら課題に向き合っていく。安全運転の強化に向けては、営業管理と総務がしっかりと連携できていることも、うまく推進できている要因の一つだと感じます。
報告書の改定や研修の拡充、テレマティクスの導入によって得られた成果は、事故の削減です。明確に減らしていくことができました。事故防止の更なる改善に向けて次に手を打つべき課題は、リスク運転(例:脇見や車間距離不足など)を防止することでした。
従来のドライブレコーダーでは見つけることが難しく、AIによる運転分析が可能な『DRIVE CHART』を導入した理由の一つでもあります。
吉岡様:『DRIVE CHART』によって運転者自身が自分の運転の癖を把握しやすくなったと思います。これまでは管理者しか動画を見られませんでしたが、『DRIVE CHART』によって運転者も自分の運転を動画やスコアで確認することができます。
MRと上司による自主的な振り返りが生まれるなど、さらに一段階上の安全運転に向けた取り組みになっています。
浦野様:また、『DRIVE CHART』導入の一番の理由はカスタマーサクセスの存在です。専門の知識を持った方から助言をいただきながら施策を進めていく。一緒に伴走していただくというような環境が、何より当社として欲していたところだと思っています。
生命関連企業として、事故ゼロを目指す
浦野様:マルホは「あなたといういのちに、もっと笑顔を。」というミッションを掲げています。ミッションを実現していくためには、ユーザーの方・お客様への価値、会社としての成長、そして個人の仕事・生活の充実が大切だと思っています。
安全運転の強化、交通事故削減は、社員一人ひとりのため、そのご家族のためにも、とても大切なことです。お客様のため、会社のため、そして社員一人ひとりのために、さらに高い基準での安全運転に取り組んでいきたいと思います。
吉岡様:車を利用する限り、パンクや飛び石などによる不可抗力な事故はあり得ると思います。それでもなお、人が傷つくような事故を限りなく無くしたい、ゼロを目指すという思いで、今後も取り組んでいきたいと思います。