導入事例

2022.08.31

【受賞企業紹介|日立ビルシステム】「安全と健康を守ることは全てに優先する」日立の想いを実現するために、DRIVE CHARTを活用する

メイン画像

「Safety Driving Award 2022」において「最小リスク運転部門(一般営業車両カテゴリー)」を受賞された株式会社日立ビルシステム。同社はドライバー約2,000名、管理者約500名とDRIVE CHART利用者の多い中、説明会等で活用方法や指導事例を丁寧に伝え、運用ルールを浸透させてきました。こうした取り組みの結果、DRIVE CHART導入企業における一般営業車両カテゴリーで最もリスク運転数が少なく、カテゴリー平均と比較し、リスク運転発生率を約7分の1に抑えています。

同社の取り組みについて、安全衛生環境推進本部 国内安全統括部 安全推進グループ 主任技師の楠敏文さんにお話を伺いました。
「Safety Driving Award 2022」の概要・受賞企業の一覧はこちら


導入目的
・車両事故ゼロの実現

導入前の課題
・従来のドライブレコーダーから映像を確認することに手間と時間がかかっていた

導入効果
・運転状況確認のための手間と時間が大幅に削減された
・リスク運転が5分の1、脇見運転が10分の1に減少した

「1200台」「365日24時間活動」運転状況の確認には、膨大な手間と時間がかかっていた



楠様:当社はエレベーター・エスカレーターなどの昇降機や、空調をはじめとするビル設備の設置、メンテナンスなどを行っている会社です。全国に約300の事業拠点を配置し、車両は全国で約1500台、365日24時間態勢で動いています。私は国内安全統括部で、国内の労働災害防止、車両事故防止・撲滅をめざして、全国の拠点をサポートする仕事を担当しています。

従来は、管理者が車に設置されたドライブレコーダーの映像を定期的にチェックして、運転者に安全運転の指導をするということを行ってきました。ただ、この方法では、映像を細かくチェックしなければならず、管理者の負担が大きい、という課題がありました。1200台が24時間動いていて、長距離の運転もあれば、夜間の運転もあります。本来であれば全ての運転をチェックして、一人一人の運転者の癖を把握して、安全運転を指導するということができればいいのですが、それは不可能でした。定期的に映像をチェックするだけでも多くの時間がかかります。また、ドライブレコーダーからSDカードを抜いて、パソコンに入れて、という物理的な手間も負担になっていました。

大幅な手間と時間の削減、リスク運転が5分の1、脇見運転が10分の1に減少という大きな成果



導入を検討するにあたり、DRIVE CHARTをトライアルという形で実際に使わせていただきました。今までSDカードを抜いて運転映像をチェックしていましたが、AIが運転の状況を定量的な数値で判定し、また、リスク運転映像がピックアップされて届くということで、今まで作業に手を焼いていた時間が大幅に削減できることが分かりました。また、運転の状況がスコアで表示されるので、運転者自身が自分のスコアを把握できるようになることも魅力でした。自分自身で現状把握ができ、目標とするスコアが設定できて、指標も明確になります。運転者と管理者それぞれがスコアという形で指標を共有できますので、その中で指導の質も高めていけることが期待できました。手間も時間も削減でき、今まで以上の効果も見込める。そんな背景で、DRIVE CHARTの導入に至りました。

導入当初と比較して、リスク運転の件数は5分の1に、一番多かった脇見運転は10分の1まで件数が減少しています。ここまでの大きな成果が出たことには、正直驚いています。DRIVE CHARTによって、個々の運転者の運転成績がオープンになったということが大きいと思います。私自身もそうですが、「自分の運転が何点か」は、なかなか把握することはできません。それがスコア化されるので、いい意味での競争や、向上心が生まれたのだと思います。「少しでも良くしよう」「改善点はどこだろう」という自己分析が始まり、運転者それぞれが考えて改善していってくれました。DRIVE CHARTはそのような気付きを生むツールだと思います。

管理者へのオンライン説明会の実施によって現場の指導をサポート



成果が出た要因の一つとして、管理者向けにオンラインの説明会を地道に何度も実施してきたことも大きかったと思います。運転者が約2000名、管理者が約500名という規模ですので、ツールを理解してもらうということがスムースな導入の鍵になると考えていました。Mobility Technologiesさんにもご支援いただきながら、実施をしてきたのですが、実際のリスク映像を例にして、「こんな映像が上がってきたらこんな指導をしましょう」という指導の事例を紹介しました。法的な観点や、数値から読み取れるものは何か、など具体的な指導の方法を紹介したことによって「これは自分でも真似てみよう」という気持ちになっていただけたのだと思います。実際に、「説明会が役に立った」という声を現場から多数頂くことができました。また、運転者も管理者も週1回メールで配信されるサマリーを基点に、運転者は自分の運転のチェックをしてもらう、管理者は部下の運転をそのタイミングでチェックをして、必要に応じて指導してもらうというルールを設けて運用しています。

日立には「安全と健康を守ることは全てに優先する」という安全衛生の基本理念があります。従業員からけが人を出さない、第三者にけがをさせない、ということが、常に私達の頭の中にあります。ですので、今後の目標としては、事故半減というようなことではなくて、ゼロをめざします。1件でも誰かが傷付くような事故を起こしたくないと思っています。車両事故ゼロを目標に、管理者も運転者も私達も、今後も高い安全意識を持って活動を推進、展開していかなければいけません。DRIVE CHARTを活用して、必ず実現したいと思っています。これからもどうぞよろしくお願い致します。

DRIVE CHARTに問い合わせる