Safety Driving Goes Next
2024.09.06
【Safety Driving Goes Next|Vol.1 九電工】交通災害防止へ大切なのは、人を育てること。『DRIVE CHART』で加速する人財育成
インタビューシリーズ「Safety Driving Goes Next」は、社用車の事故削減・安全管理の取り組みについて、各社の想いや取り組み内容をご紹介いただく連続企画です。多様な業界のリーディングカンパニーが実践する事故削減の取り組みを多くの方に知っていただくことで、世の中全体の安全意識のアップデート・交通事故の削減に繋げていくことを目指しています。
今回は第一弾として、次世代AIドラレコサービス『DRIVE CHART』を活用して交通事故の未然防止に取り組む株式会社九電工より、常務執行役員 外堀 隆博さん、福岡配電工事営業所 副所長 大坂 直哉さん、福岡配電工事営業所 ドライバー 亀﨑 雄馬さんにお話を伺いました。
課題・背景
・通常より大きく重い車両を扱うため、交通災害を起こさないことは特に大切
・安全が第一、効率はその次。「安全」とは企業にとって社会的に最大の責務である
取り組み内容
・警察講師による安全教育、出発前のブレーキテストなど様々な施策を実施
・『DRIVE CHART』により、事故や違反の手前にある見えないリスクを減少させられている
今後へ向けて
・災害防止のためには人を育てることが最も大切
・「自分の行動を振り返る」きっかけを作り、成長を促していきたい
安全第一、効率第二。
外堀常務:当社は九州電力送配電の配電線の建設保守を業務委託されています。現場での仕事は、常に高所で作業をするということ、そして6,600ボルトの電圧を停電しない生きた状態で扱うということ、また変圧器や電柱という重量物を扱うことが特徴として挙げられます。
また、全国で約2,500台の車両を保有しており、高所作業車や配電工作車という特殊な車両も含まれます。
高所作業車は車両総重量が約7トンあり、万が一交通災害が起きた場合、その被害は甚大なものになります。交通災害を起こさないための施策には、会社を挙げて注力してきました。
「安全」とは、企業にとって社会的に最大の責務であり、従業員の安全と健康は経営の基盤として、何よりも優先するべきもの、と考えています。
社内の至るところには社長が書いた「安全第一」という標語を掲示しています。効率が大切にされる社会ではありますが、当社においては安全が第一、効率はその次。安全を軽視した効率化はあり得ない。そう考えています。
「無事に家に帰るまで」というみんなの想い。
大坂副所長:もともと社内でも所内でも安全意識は高く、警察の方に講師に来ていただいて安全教育を実施したり、出発の際にはブレーキテストとして必ず一時停止してから出発するなど、様々な施策を実施してきました。
「無事に家に帰るまで」というのは、家で待つご家族の想いであり、管理する私たち、所内のみんなの想いです。作業も運転も、安全第一という意識で仕事をしています。
安全運転についての取り組みとしては、以前は既存の備え付けのドライブレコーダーを使用して、危険な運転が起きた際には映像を見てもらう、といった施策を実施してきました。
ただ、ドライブレコーダーから映像を抜き出すには時間と手間がかかり、また「危険な運転」についての判断も、一つ一つ全部人が見て確認しなければいけないというところで、苦労をしていました。
『DRIVE CHART』を導入してからは、リスク運転を『DRIVE CHART』が検出して、即座に私たち管理者に映像が届くので、確認する手間や時間は大幅に削減されました。
また「一時不停止」や「脇見」といった、私たちが気づかなかったところまでリスク運転として通知が来るので、大きな事故や違反に繋がる前に改善していけるようになりました。
一人ひとりの運転状況がスコアとして表示されるので、個々の特徴や営業所全体の特性を把握することもできます。
私がこの営業所に赴任してから一度も交通事故は起きていないのですが、事故や違反の手前にあるリスクに気づくことができると実感しています。
見えないリスクを減少させていくことができているというのは、大切なことだと思います。
亀﨑ドライバー:私が運転する高所作業車は他の車よりも大きく、上部に作業用の箱もあるので死角が生まれやすく、普段から運転には気をつけていました。
『DRIVE CHART』を使用するようになってから、前日の運転がスコアとして表示されるので、自分の運転を見直す機会になっています。
運転中に「ブレーキを強めに踏んでしまったかな」とか「車間距離が近かったかな」といった感覚がスコアに表れるので、『DRIVE CHART』を気にかけて見るようになりました。
振り返ることで、人は育つ。
外堀常務:車両の災害防止においても、作業の災害防止においても、最も大切なことは人を育てることだと考えています。
「基準を守りましょう」「ルールを守りましょう」と伝えることはとても大切なことですが、最後は本人が納得して実行することが何よりも大切です。
人財育成において、大事なことは「自分の行動を振り返る」ということだと思います。自分自身を知って、成長する。『DRIVE CHART』はそのきっかけになっていると感じます。
九電工の仕事は、何よりも安全を最優先する。これからも私たちは、「安全第一」を心に刻んで仕事をしていきます。