導入事例

2026.03.10

ビーナス、『DRIVE CHART』導入後重大事故ゼロ、リスク運転9割以上削減 管理者の工数を抑制し、保険料も4割削減できた「仕組み化」のポイント

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株式会社ビーナス(以下「ビーナス」)は、半日型フィットネスデイサービス「ビーナスクラブ」、一日型リハビリデイサービス「ビーナスケアセンター」など、状態や必要に応じた多様な業態で、高齢者・障碍者の方々の健康な生活を支援しています。


大阪を中心に、東京、神奈川、埼玉にも広がり、2025年現在の事業所数は111。利用する方々の状態や提供するサービスは様々ですが、欠かせないのが「送迎車」です。

現在、全国で保有する送迎車両は約450台。2024年から、その全車両に『DRIVE CHART』を搭載いただいています。どのように導入を決めたのか、効果を得るためにどのような運用を行ったか。管理部 総務・労務課ユニットディレクターの相生治郎さんと、介護福祉士でビーナスクラブの管理者を務める津田祥太郎さんにお伺いしました。

会社名 株式会社ビーナス
業種 通所介護事業、予防通所介護事業等
保有車両数 約450台
導入時期 2024年4月(全台)

送迎車両


導入目的
・ドラレコ未設置ゆえ事故時の客観的な情報不足、効果的な指導に課題
・お客様に信頼され選ばれ続けるために安全を守ることは非常に重要
・事故の未然防止を一番の目的に、リスク運転を自動検出できるAIドラレコを比較検討
・管理画面で指導対象者/内容が絞り込みやすいなど、使い勝手が導入の決め手

導入後の取り組み
・導入の必要性、削減目標の設定背景など、初期は本社から現場へ丁寧に共有
・スタッフの週1ログイン、「一時不停止」を重点削減など、シンプルな運用で浸透を促進
・現場管理者の指導力が向上するリスク運転解説動画の共有など、本社と現場の連携強化

導入効果
・半年でリスク運転を90%削減、現場での振り返り定着によって運用工数も抑制
・台数比での事故件数は減少、事故の軽微化もあって保険料4割削減

「ご利用者様を安全に送り届けるためにできることは…」と考えたのがきっかけ


――『DRIVE CHART』を導入いただく前に、感じられていた課題から教えてください。

相生様 2023年までは、ドライブレコーダーが全く付いていない状態でした。万が一事故が起きたとしても、客観的に事故の状況を把握することは難しく、相手のドラレコや周囲の監視カメラ、それと当事者同士の言い分しか情報がありませんでした。

また運転指導についても、本社の管理者が一人で全事業所を見るというレベルでしたので、当然きめ細かい指導はできていませんでした。しかし介護事業に携わる以上「ご利用者様を安全に送り届ける」ことは非常に重要です。お客様から信頼され選ばれ続けるためにも、自分たちで安全を守っていかなければならない…と検討を始めました。


――そこからどのような検討を経て、『DRIVE CHART』導入に至りましたか。

相生様 ドラレコを付けるだけなら、いくらでも安いものはあります。でも、一番の目的は「事故を未然に防ぎたい」ということです。リスクのある運転を自動で検知できるシステムを求めていたので、AIドラレコの導入を検討し始めました。

そこで何社かのAIドラレコを実際に試したのですが、『DRIVE CHART』は管理画面のユーザビリティが非常に高く、分かりやすいものでした。ログインして最初に見る画面で「誰が、どのリスク運転が多いか」が分かるため、指導対象者も内容も絞り込みやすく、何をするべきか直感的に判断しやすかったです。またコスト的にも、他社と比較しても想定の範囲内で収まります。

さらに、実際に『DRIVE CHART』を使っている同業他社が当社経営層の知り合いにいらっしゃいまして、ヒアリングしたところ「実際に事故が減った」とおっしゃっていたのも決め手になりました。経営陣からも、導入するからには事故を減らし、保険料削減にも繋げることを求められていましたので、その成果が得られるイメージが湧いたことが大きかったです。

導入後すぐに効果を出すために、本社と現場で決めたシンプルな削減目標と運用ルール


――新しいシステムを導入するにあたって、管理側・現場側の懸念はありましたか。

相生様 管理側の一番の心配は、車両にカメラが付いたということに対するスタッフの心理的な不安でした。『DRIVE CHART』は車両の外側、そして車内を映すカメラも付きます。居眠りや脇見を検知するのでもちろん必要なものなのですが、今までなかったものなので漠然とした抵抗感は想定していました。そのため「安全運転をしてリスク運転が検知されない限りは映像を見られることはありません」「休憩時など止まっているときは映っていません」というアナウンスは徹底しました。

津田様 現場からも、見られている感じは「気になる」という声もあがりました。ただ大事なのは、監視するために付いているものではなく、何よりもご利用者様を安全に送り届けるため、そしてスタッフ自身を事故から守ってくれているものであるということ。それを事あるごとに説明して、「気になるのは分かるけど、それを上回るメリットがあるからうまく使っていこう」と伝えながら、会社全体として理解を深めていきました。


――導入当初について、特に注力されたことはありましたか。

相生様 当社では「安心・安全な送迎を全事業所で実現させたい」という観点から一度に全台導入を進めました。運用を始める前から『DRIVE CHART』のカスタマーサクセス担当にも「最初が肝心です」とアドバイスをいただいていました。確かに、現場に「導入しても何も変わらない」と思われたら効果も半減してしまいます。関西だけでなく関東も含めて、全国の事業所で運用初期から効果を実感してもらうことを意識しました。

特に注力したのはリスク運転を削減するためのPDCAサイクルです。その点では「まずはこれを重点項目にして下げていきましょう、次はこちらに力を入れましょう」とカスタマーサクセス担当の方から方法論を最初にご教示いただいたのは助かりました。アドバイスも具体的で、他社の成功事例も含めて教えていただけたので、効果を出すための最短距離を走れたと思います。

――全社として、いちばん初めに決めた目標は何でしたか。

相生様 まずは本社管理者が主導して、走行距離1,000kmあたりのリスク運転を「10件」以下にしようと定めました。そのうえで重点項目として決めたのは「一時不停止」です。検出されたリスク運転動画を見ていても「危ないな」と思わず感じる運転が発生していました。それぞれの事業課にもその実情を動画とともに情報共有するなど、きちんと発信していきました。

――現場ではどのような頻度でログイン・確認を促しましたか。

津田様 「ビーナスクラブ」は月曜~土曜日まで営業しています。当初からの取り組みとして、かならず土曜日の終礼時に「今週のチェックをしよう」と、スタッフ全員に『DRIVE CHART』へログインさせています。リスク運転動画の件数をチェックしてもらい、スタッフ皆でスマホを持ち寄って、特に危険度の高いものは皆で共有するようにしました。

私の事業所でも「一時不停止」が多かったのは共通していました。現場では、指摘されてすぐに直る方と、そうでない方に分かれます。後者の方はやはり導入以前からこすったり、当てたりという軽微な事故が多かったです。何度言っても動画が検知されるスタッフに関しては「指差し確認しよう」「止まれ、と口に出してみよう」など、しっかり心掛けるよう指導していきました。

指導ノウハウ共有、本社からの発信強化など、現場管理者が指導しやすい環境を整備


――目標やルールが決まった最初の3か月間の具体的な取り組み教えてください。

相生様 目標やルール、ログイン頻度などを決めた後は、その浸透をいかに徹底させるかが重要だと考えていました。そのために、導入当初3か月は高頻度で『DRIVE CHART』にログインし、「どうすればもっと使われるか」「どうすれば短期間で削減できるか」という会話を現場のディレクターとも話し合いました。

ディレクター会議でも、『DRIVE CHART』の使い方を詳しく説明しています。さらに、社内で3か月に1度「四半期コンベンション」という動画を発信する機会があるので、そこで全社員に向けて事例を共有したり、注意喚起を行ったりと、細かく発信を繰り返していきました。

また「DRIVE CHARTナビ」も頻繁に活用しています。現場の管理者が、効果的に指導するための確認ポイントや、「一時不停止はここが危ない」というリスク運転の解説動画や解説書PDFもあるので、「こういう伝え方したら良いのか」という理解促進にもつながり、非常に助かりました。

『DRIVE CHART』の優れているところは、施策を打つとその効果が可視化できることです。例えば発信の方法、発信の機会を変えることで、リスク運転の件数に跳ね返ってきます。この施策でこれだけ下がった、あとこれだけ下げるためにはあの施策を…と、非常に分かりやすくて、管理者側としてはとても戦略を立てやすかったです。


――現場の管理者の工夫についても教えてください。
 
津田様 「安全にご利用者様を送り届けるため」というキーワードが広がってからは、指導をしやすくなりました。スタッフとしても理解・腹落ちしやすくなり、その積み重ねでリスク運転が減り出したという実感があります。

「ご利用者様を安全に迎えに行って、送り届ける」ということが一番で、リスク運転の数字を減らすことはその手段です。想いは人一倍持っているスタッフが多いので、出発前に「気を付けていってらっしゃい」、帰ってきたときも「今日は大丈夫でしたか?」という声かけが浸透していきました。

また「この交差点は一時停止を見落としがちだから注意しましょう」など、当初から継続して事例の共有を大事にしています。結果として、土曜日にならずとも「危なかった」と感じたスタッフは、個々で自主的に確認することも増え、意識が高まっていくのを感じました。

相生が全社的な発信をして、事業課、ユニット、各事業所と全社の目標を共有し、それぞれが減らすための努力をしていきました。「安全運転」という漠然とした目標ではなく、リスク運転動画もあがってきますし、それぞれのスコアも出ますから、指導はしやすかったと思います。

スマホでも『DRIVE CHART』のチェック可能

半年でリスク運転を90%削減、定着によって運用工数も抑制、事故件数や内容も改善し保険料4割削減


――そういった施策の結果、どのように成果が出始めましたか。

相生様 リスク運転が最初の3か月で大幅に下がり、半年後には導入当初と比較して90%削減できました。全社目標であった1000kmあたりのリスク運転件数が10件を切り始めると、本社から発信する機会が格段に減っていきました。今では、自分は『DRIVE CHART』にログインすることもほとんどしていません。


今では、現場に「週1回ログインしよう」「リスク運転を減らすのが目的ではなく、ご利用者様・我々の安全のため」という理念が腹落ちしてきているので、管理側で全部見て指導するというフェーズは終わりました。各ユニット、各事業所で安全に関して発信するところがうまく機能して、全部現場でしっかり指導されています。
 
津田様 当初は送迎車を運転しているスタッフほぼ全員…10数人がリスク運転動画を検知されていた状況でしたが、今は週に2、3人にまで減りました。検知される回数もだいぶ減っているので、指導する頻度や時間も格段に減っています。全員の意識が高まっているから、頻繁に指導しなくても安心・安全という状態で送迎できるようになりましたね。

――事故削減の効果についてはいかがでしょうか。

相生様 重大事故は、『DRIVE CHART』を導入して以来1件も起きていません。これは現場の努力とAIドラレコの力です。こうした成果と取り組みが評価され、Safety Driving Award 2024*において銀賞をいただくこともできました。

事故の総件数自体は横ばいですが、車両台数が増えていることを加味すると台数比では減っていると言えるかもしれません。また、事故の内容自体も「こすった、当てた」という軽微な事故の割合が高まっており、運転技術のほうに観点が移行してきているのかなと思います。

事故件数や内容の変化もあって、保険料も4割以上削減できました。これだけの成果が出たのは、現場が「安全運転は必要だ」と受け止めて、解釈して、真剣にやろうと意識した結果でしょう。そういう気持ちに向けてくれた現場のリーダーたちの力もすごいですね。

* Safety Driving Award 2024 特設サイトはこちら
https://events.nikkeibp.co.jp/event/2024/SafetyDrivingAward2024/

介護業界全体として「ご利用者様の安心・安全」を守るために


――今後の目標と、どのような施策を打っていくかについて教えてください。

相生様 まず、重大事故を起こさないことを常に注意喚起・発信して継続していきたいです。それと同時に管理側としては、やはり「事故ゼロ」。次のフェーズは、運転技術を指導する体制を作っていかなければなりません。現在、元トラックドライバーのスタッフが、実際に事業所を回って運転技術指導に当たっていますが、そういった施策を増やしていければと思っています。

津田様 一時不停止が格段に減ったように、リスク運転を限りなく減らし、事故を減らし…と重ねていけば重大事故も起きなくなるはずです。それぞれ安全運転への意識を高めていくことが重要で、そのためには「夕方暗くなるのが早くなってきたから気を付けよう」「あの地域では子どもの飛び出しに注意だよ」といった、AIドラレコではカバーできない所もしっかりと継続して言っていきたいと思っています。

相生様 介護業界の送迎車両は、たとえばトラックやタクシーと比較すると規制が厳しくありません。白ナンバーでOK、二種免許は不要、というように。それは、逆に言えば我々自身で自主的に規制して、安全を守っていかなければならないということです。業界全体として、ご利用者様、ひいては日本の社会を守っていくために、安全管理に力を入れる必要があります。

そのためには、AIドラレコを付けるという選択肢も考えるべきです。実際導入してみて感じたのは、取り付けしたその日からリスク運転は検出され、警報も鳴るというスピード感です。そして管理者もログイン後に見るべき情報がシンプルに整理されているいう手軽さです。導入のハードルはとても低くて、なおかつ費用対効果が非常に高いと感じています。介護業界は社会的責務を負っていますから、特にそのような安全施策を、自主的に業界全体として進めていくべきと考えています。

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