2021.05.20

アフターコロナで自動車保険料が上がる?コロナ禍の今取り組むべき社用車の事故削減対策

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新型コロナウイルス感染症の流行は、業種・規模を問わず、さまざまな企業に影響を与えています。中でも働き方は変化が大きく、それまでは対面が大半だった商談をオンラインで実施する——いわゆるリモートワークも、当たり前の日常になりました。このリモートワークの普及が、社有車管理にある変化をもたらしています。

コロナ禍で自動車保険料が下がった事実

リモートワークが普及したことで、営業車をはじめとする社有車の稼働率が下がった企業が多いようです。加えて、社員の運転時間が減ったことで交通事故も減り、自動車保険料が下がったという話も、よく耳にします。

実際、コロナ禍で自動車保険料は下がったのでしょうか?

任意保険料は、契約台数や過去の事故の状況などにより決まるため、一概にはいえませんが、多くの場合、事故が減れば割増引率が改善し自動車保険料は下がります。また、社有車の固定費に占める任意保険料の割合は多く、数百台を保有する会社であれば任意保険料が1,000万円単位で下がるケースもあります。

2021年4月から自賠責保険料も値下げされました。値下げの理由は、コロナ禍の影響による交通事故の減少が考えられますが、車両をリースしている場合は自賠責保険料がリース料に含まれていることも多いため、値下げを実感できない人も多いかもしれません。

アフターコロナで自動車保険料は上がるのか?

自動車保険料が下がることは企業にとってうれしい話ですが、見方を変えると、コロナ禍が収束し車両の稼働率が元に戻ると再び事故が増え、自動車保険料が上がるおそれがある……ともいえます。

次の表は、DRIVE CHARTが独自に自動車保険(任意保険)の支払保険料をシミュレーションしたものです。

例えば、現在の割引率が40%だと仮定すると、事故による損害を40%削減できれば、目安として約25%割引率が向上します(注:実際の割引率は各社ごとの条件によって異なります)。基準保険料16万円/台・契約台数500台の場合、割引率が約25%向上すると、年間で2,000万円ものコスト削減につながるのです。

※基準保険料16万円/台・契約台数500台とした場合のシミュレーション


しかし、事故率が元の水準に戻ると、割引率も40%近くまで戻ってしまうこともあり得ます。自動車保険料が下がった状態と比較すると、2,000万円のコスト増……。これは、避けなければなりません。下がった自動車保険料をキープし続けるためには、事故を増やさない対策を取ることが重要です。

自動車保険料が下がって生まれた資金を事故削減に投資する

もし、あなたの企業の自動車保険料が下がっているのであれば、新たに生まれた資金を事故削減の取り組みに投資してみてはいかがでしょうか?

今、何もしなければ、車両稼働率の回復とともに事故も増え、自動車保険料も元通りになってしまうかもしれません。一方、今の事故率を維持できれば、今後も継続して自動車保険料を抑えられます。自動車保険料が下がっている今は、新しい事故削減対策を始める絶好の機会です。



とはいえ、これまでと働き方が一変しリモートワークがスタンダードになった現在、以前のように社員を集めた安全講習や実技指導の実施などは、いまだ難しい状況が続いています。では、どのように事故削減を実現して、下がった自動車保険料の維持やさらなる低減を目指せばよいのでしょうか?


コロナ禍で下がった保険料をキープする!アフターコロナに向けた事故削減対策を始める3ステップ

下がった保険料を保ち続けるための、アフターコロナ下での事故削減対策の3ステップを、ご紹介します。

①自社の事故の発生状況・保険料を再確認する

新たな取り組みを社内で提案する際、客観的なデータがあると、説得力が増します。具体的に、「保険料が●●円、下がっている」「事故が●%、減っている。コロナ禍の収束後もこの数字を維持したい」といった説明ができるよう、事故報告書や自動車保険料を確かめましょう。どれくらい保険料が下がっているかを把握することは、取り組みの予算を決める上でも参考になります。

一方、コロナ禍でも保険料が下がっていない企業も存在します。警視庁が公開している「発生状況・統計」によると、国内の交通事故による死者数は年々減少しているものの、2020年の東京都内の交通事故による死者数は前年より22人増となり、53年ぶりに全国最多となりました。その要因の一つとして、緊急事態宣言などで交通量が減り、車の速度超過や歩行者の危険な横断が増えたことが考えられます。

保険料が下がっていない場合、社員が危険な運転をしている可能性があります。保険料が下がった分を活用して……というわけにはいきませんが、重大事故を未然に防ぐために、企業として対策を打つ必要があります。

②アフターコロナに向けた安全目標を立てる

当然ですが、社員が社有車を運転する距離・時間が長いほど、事故の発生件数も増える可能性が高まります。コロナ禍が収束し車両の稼働率が回復しても、事故が減った今と同水準の事故件数・損害を維持するためには、運転距離もしくは運転時間当たりの事故発生件数を下げる必要があるでしょう。コロナ禍の収束を完全に予測するのは難しいので、単純な事故件数ではなく、事故の発生率(走行距離や走行時間当たりの事故発生件数)を目標にすることを、おすすめします。

さらに、「どれくらい事故の発生率を減らせば下がった保険料を維持できるのか」もシミュレーションしておくとよいでしょう。詳しく知るために、保険会社の営業担当に相談してみるのも、一つの手です。大まかなシミュレーションであれば弊社でもお手伝いできますので、お気軽にご相談ください。

なお、「安全目標の立て方」はこちらの記事でご紹介しています。

③事故削減支援サービスを比較する

かつて事故削減の取り組みといえば、安全講習がその代表格でしたが、コロナ禍の現在、社員を集めて研修を実施することは難しいかつて事故削減の取り組みといえば、安全講習がその代表格でしたが、コロナ禍の現在、社員を集めて研修を実施することは難しい状況です。そんな中でおすすめしたいのが、よりリアルな運転データを活用し、社員一人ひとりの運転の改善に活かせる運転分析ツールの導入・活用です。

車両への機器の設置など、初期費用は必要になりますが、保険料が下がった今だからこそ導入を推進できるチャンスです。サービスによってはトライアルを経た導入検討もできるので、早めに問い合わせてみましょう。

次世代AIドラレコサービスDRIVE CHARTは、ドライブレコーダーの映像をAIが解析し、「車間距離不足」や「脇見」などの運転中のリスク運転行動発見するサービスです。週初めに前週のリスク運転行動の結果を総括したサマリーメールが配信されたり、SDカードを抜かずに危険なシーンを映像で振り返れたり……というように、コロナ禍の限られたコミュニケーション機会の中で社員の安全を遠隔で見守ることができます。条件が合えばトライアルの実施も可能なので、お気軽にお問い合わせください。

事故による被害者を出さない企業努力が必要

今回は、事故削減の取り組みを通じて自動車保険料を下げる方法をご紹介しました。コスト削減ももちろん大切ですが、それ以上に大切なことは、事故による被害者を出さないよう努力することです。

大切な従業員を守るため、企業の社会的責任を果たすため、事故削減の取り組みを考えるきっかけとなれば、幸いです。

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執筆
DRIVE CHART 編集部
編集
DRIVE CHART 編集部